メンコブーム到来
メンコブームがWINGに来ました!
メンコ、と言ってもおりがみで作ったもので、2枚あればとても簡単に作れます。
台の上にお互いにメンコを置いて、はじいて落としたり、ひっくり返したらそのメンコがもらえるというルールです。
これに、子どもたちは大熱中。
落としたメンコは本当にもらえるのでみんな必死なのですが、その姿がなんともかわいいのです。
「10枚集めたよ!」とうれしそうに見せにくる子ども。
「取られて無くなったから、たくさん作る!」と悔しさをバネに猛烈な勢いでおりがみを折っている子ども。
「研究してきた!」と勝てる投げ方を追求する子ども(子どもは本当に一瞬でコツをつかんでいきますね)。
校舎の中にいると、どこそこで勝負しては「やったー!」とか「ぎゃっー!」とかいう声が聞こえてきます。
勝負をくりかえしていくと、段々と自分のメンコに愛着がわいてきて、マークなんてつけちゃったりします。
そうすると今度は取られた時が大変です。
しょんぼりしているのでどうしたのか聞くと、「お気に入りのメンコが取られた…」と。
まるで我が子をとられた親のようです。
おりがみメンコの良いところは、なくなったらまた折ればいいところです。
できなくなることがなく、努力すればいつまででも参加することができるので、入り口がとても広いです。
また、ある子はずっとカバンを背負って過ごしているので、どうしてか聞くと、ニヤ~っと笑って
「俺がとったメンコが入ってるの!」と。
中を見ると、40枚ほどのメンコがぎっしり。
本当に幸せそうに、肌身はなさず持ち歩いていました。
取った子も、それはそれで特別なようです。
昔遊びの中には、取ったり取られたりするものがあります。
子ども時代に、この「取った・取られた」を経験しておくことは、結構大事だと個人的に考えています。
大人になってからだと裁判沙汰になってしまうので、メンコくらいの軽いもので体感しておくことで、いろいろなことがわかってくるのかもしれません。
ある時、自分のメンコが取られて、悔しくてほろほろと泣いていた子がいました。
「大切なものが取られてしまった」という悲しみを、ひしひしと感じていたのです。
実は、その子は負けを認められない子でした。
鬼ごっこなどで負けると、「今のなし~」と言って、ファンタジーの設定などを持ち出しながら現実を否認してきた子です。
その負けたことを認められない子が、悔しくて、涙を流している。
あちゃみ(スタッフ)がそばにいき、「おりがみだから、また作ればいいんだよ」というと、頷いておりがみを折り始めました。
負けたことを認め、悔しさを前向きな行動に変えることができた瞬間でした。
遊びの中で子どもたちはいろいろな感情を経験し、成長に変えていくのですね。
(文責 スミス)